落合陽一氏の「0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる 学ぶ人と育てる人のための教科書」という本を読みました。
私が特に面白いと思ったのが
Q13. 未来の学び方は変わってくるの?
「自由のきくオンラインスタイルの塾が学びのスタンダードに」
という章で紹介されていた主に大学での学び方に関して書かれた部分。
これと今、アマゾンプライムで無料で観れる映画
「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」で紹介されていた教育に関する部分が興味深かったので、同時に紹介しようと思います。
MOOCや、オンラインサロンとは?
「自由のきくオンラインスタイルの塾が学びのスタンダードに」
ということで、落合陽一氏の本で紹介されていた
MOOC(Massive Open Online Course)
MOOCはすでにアメリカのスタンフォード大学をはじめとする多くの大学で始まっている大規模なオンライン学習コースのようなサービス。
終了条件を満たせば修了証も交付される。
日本では東京大学なども行なっているようです。
以下が本で紹介されていたMOOCの一例
スタンフォード大学 Coursera(コーセラ)https://ja.coursera.org/
MIT, ハーバード大学による edX(エデックス)https://www.edx.org/
日本のJMOOC gacco http://gacco.org/
OUJ MOOC https://www.jmooc.jp/
無料の講義もたくさん公開されています。
サロン型のオンライン教育とは、月額5000円から1万円程度で好きな先生から直接専門的な知識を学べる上、サロン型ではオフラインでもオフ会に行けば実際に先生と会えるし、オンラインでも対話的なやり取りができます。
(つまりフィリピン人講師によるオンライン英会話のように実業分野で実績のある人物がオンラインで講義をするような仕組み)
落合氏はそういう意味で大学はオンライン教育にビジネスを奪われる可能性があるということを書いていました。
確かに、「学び」という点ではそういう方向に進んで行っていると感じます。
我が家の例をあげると…
子供の習い事のピアノがオンラインレッスン
(家が近いからという理由ではなくて、たくさんの先生の中から子供に合いそうな先生を選んで受講できます。)
関連記事▶︎「ピアノオンラインレッスンを半年受講をした体験談」今は休んでいますが、フィリピン人講師によるオンライン英会話も受講していました。
関連記事▶︎「4歳子供オンライン英会話【リップルキッズパーク】無料体験談」親の私自身は「スタディサプリ ENGLISH」という英語学習アプリで英語の学習をし、講義は一流の先生による動画です。
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塾に通う必要性が少なくなってきているのを感じます。
オンライン学習の出現で、何かを学びたいと思った時の、ハードルがどんどん低くなっていっています。
大学だけでなく、塾もや習い事もオンライン教育にビジネスを奪われる可能性は大いにあるでしょう。
ただ、今の日本の社会システムからいうと、受験勉強をしてどこの有名大学に合格したか、どこの大学卒か、といったことに重きを置かれる社会であるのは、そう簡単には変わらないと感じます。
いくらMOOCで講義を受けて、修了証を交付してもらえたところで、日本の「大卒」資格は得られない、というところで大学の代わりにはなり得ないと私個人は思っています。
ですが、オンライン教育によって学びの機会を、高額な学費を捻出できるかに関わらず、簡単に得ることができるというのは素晴らしいと思います。
「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」世界の教育事情
さて、ここで▶︎「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」(※タイトルクリックで詳細ページへ)の映画の話になります。
(今、Amazonプライムビデオで無料で観れる映画です)
ざっくり映画の概要を説明すると、マイケル・ムーア監督が主にヨーロッパの国々へいき、「世界侵略」という名の下、それぞれの国の「いいもの」を取材しアメリカのものと比較したりして「いいもの」を持ち帰る、というストーリーになっています。
タイトルからすると、教育関係のテーマが入っているように見えませんが、教育関係も充実したいい内容のドキュメンタリー映画でした。
教育関係では2つのトピックが紹介されていました。
一つは、大学の学費が無償の国、スロベニア。
(世界のたくさんの国で大学の学費は無償です)
多くの講義が英語で開講され、留学生も学費無償なのだとか。
日本に生まれ育つと、大学に通うのに多額のお金がかかるというのが当たり前になっていますが、学びたいという人に、貧富の差に関係なく教育の機会が平等に与えられるのは、あるべき姿。
子供が生まれる前から、大学の学費の心配をしなくてはならない今の日本の状況は、やはりおかしいと思います。
もう一つは、世界でもトップの学力を誇るフィンランド。
宿題はない(あっても10分程度のもの)、授業時間が少ない(小学校低学年で週20時間)などの特徴をもつ。
授業を減らして、友達や家族と過ごす時間、読書やスポーツに打ち込む時間を確保して、学力が伸びたのだとか。
インタビューに答えていた学生のほとんどが数カ国語を話せていました。
あるフィンランドの先生が「テストで点を取る訓練は、教育ではない」と言っているのが興味深かったです。
テストも日本やアメリカで主流の選択式のものではなくて、記述式のものがほとんどなのだとか。
「新学習指導要領にそって小学校の授業数が増え、その為1週間夏休みが短縮される(一部の地域)」というニュースを最近知ったばかりだったので、まさにフィンランドの逆を行く方向に日本は進んでいっているのだと感じていました。
授業数を増やすことで学力が上がるとはあまり思えず、「学び」の方法について根本的に見直さないと、ただむやみに長時間机に向かわせるだけで、意味のない努力になってしまいそうです。
これからの教育、どうなっていくのでしょうか…?