無学年式のタブレット学習の「すらら」について、説明会で詳しくお話を聞いたので、その内容をもとに「すらら」を中学受験予定のおうちでも使えるかどうかを当ブログで考えてみたいと思います。
タブレット学習すららの内容
タブレット学習の「すらら」は、まだそこまで有名ではなく、あまり知らない方もいらっしゃると思います。
そこで、すららの特徴をざっくりと説明いたします。
・オンライン学習である
専用のタブレットを買う必要はなく、すでに持っているiPadやパソコンなどで利用することができます。
(これ、私はポイント高いです。以前スマイルゼミを半年でやめたらタブレット買取手数料とかかかって、すごい割高になってしまったので。)
・無学年式である
一般的な進研ゼミやポピー、スマイルゼミといった通信教育は「何年生の何月」というように学習内容が決まっていますが、すららは無学年式で、前に戻ることも、先取りすることも可能です。
・不登校でも出席扱いにできる条件を満たす教材である
中学受験予定者にすららは合うか
中学受験の予定がある人にすららのタブレット学習が合うかどうかについてですが、
教科書に準ずる内容の学習の先取りとしては有効です。
中学受験予定者は小4からの本格的な通塾の前に公文などに通い、6年生までの学習内容を一通り終わらせておくのを目標にするのは、よく聞く話です。
そういった意味でも家庭での学習指導要領に沿った学習の先取りとして有効です。
ですが中学受験で独特とされる、学習指導要領の範囲外の内容はすららにはありません。(例えば、つるかめ算、植木算など)
難関私立の問題なども入っていません。
ですので、すららのみで中学受験に挑む、というのは無理そうですが、基本の学習内容を自分のペースで早めに終わらせる目的でなら、かなり有効に使えそうです。
塾と併用して苦手単元の克服に
小4〜小5の間の塾では学習指導要領の小6までの内容を早く終わらせるカリキュラムがメインになっていると思いますが、そういった内容の補助としてなら、塾生もすららを活用できると思います。
(今、家庭学習教材として有名になりつつある「すらら」ですが、もともと塾での使用教材として多く利用されていたようです。)
また、塾で何かの単元につまずいた時に、なかなか個別に学年をさかのぼって教えてもらうって難しそうですが、すららは、「串刺し式」と言われている複数の学年に渡ってつながった単元の復習と先取り学習ができます。
例えば、小3の時計でつまづいた場合、小1や小2の時計の単元にすぐに戻れます。
他の小2の単元を理解できているのなら、小2全部の範囲まで学習し直す必要はありません。
個別の自分の苦手なところをつぶして、得意にしていくことができそうですね。
戻ることも先取りも可能
先ほどから、「戻ることも可能」とさらっと書いていますが、それって、一般的な通信教育だと、なかなかできることじゃないんですよね。
無学年式で有名なところといえば公文(くもん)です。
実学年より下の学習内容が十分に身についていなければ、そこからスタートし、できているのであれば、どんどん先の学年に進んでいく。
無学年式のくもん、多くの人たちが効果を感じているからこそ、長年続いているんでしょうね。
無学年式は、個人の理解に合わせて進む学習方法で、それがタブレット(パソコン)式になっているのが「すらら」です。
映像や音もついていて、より五感への刺激も多いので、淡々とプリント学習をこなすことが苦手なお子さんでも、すららなら大丈夫かも知れません。
通信教育では例えば上の学年の教材を申し込むことで先取り学習をすること自体は可能です。
ですが、例えば「算数は得意で2学年上でもOK!でも国語は実学年の漢字を覚えるのに精一杯」みたいな状況って、中学受験を見据えて家庭学習をしていると起こりやすい状況じゃないでしょうか?
(↑この例えの状況、ほぼ我が家なんですが…)
そういう時に、通常の学年式の通信教育だと困るんですよね。
得意なものに合わせて上の学年のものを受講しようとすると、他の教科が追いつかないので。
すららは、教科ごとに戻るのも先取りも可能なので、教科によって得意不得意の凸凹のある子でも、個人の理解に合わせて調整可能。すごく良さそうです。
すららの費用
すららは、小中コースだと、小学校6年+中学3年の分の全教科学習ができて約8000円/月。
※厳密にいうと、国・数・中学英語の教科で 4ヶ月継続コース 8,228円(税込) /月(2022年1月現在)
他にも教科数や月払いコースなど選べます。
なので、くもんに1教科で通うくらいの月謝で総合的な学習ができて、良心的な月謝だと思います。
費用の詳細は▼公式ページよりご確認ください。
不登校でも出席扱いに
中学受験漫画「二月の勝者」のまるみちゃんは、小学校は不登校ですが、塾には来れて中学受験をしていました。
そこで、調査書(内申書)が必要という話になって、出席日数のことで不安になるというストーリーがありました。
子供の特性だったり、いじめや、好奇心が強かったり学力が高かったりする「浮きこぼれ」や高IQのギフテッドであるなど様々な理由で学校に馴染めず不登校の子供がたくさんいます。
文部科学省 が「不登校児童生徒への支援の在り方について(リンク)」という方針を打ち出しています。
そこで、「自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合一定の要件を満たす場合に,出席扱いとすることができる」(要約)としています。
「すらら」はこの条件を満たす教材になっており、今までも300件以上もすららでの学習を出席扱いとして認められたようです。
すららの会社の人が学校に掛け合ってくれたりもするようです。
「不登校になる→出席日数が足りないゆえに上の学校に上がる際に選択肢が大幅に狭まる」というループになるのは、不登校による不利益が子供にとって大きくなって嫌だなぁ、不登校でもチャンスは平等にして欲しい、と思っていたので、すららによってそういう不利益を減らすことができるのはすごくいいと思います。
▼すららの出席扱いについて、詳しく説明されています。
発達障害・ギフテッドなどのお子さんに
すららはADHD、ASDなど発達障害のあるお子さんへの理解や配慮があり、多くの方が利用されています。
特に中学受験を検討されているおうちだと、算数がすごくできるお子さんでADHD(またはグレーゾーン)やギフテッドなケース、わりと多いと思います。
資料請求をする際は、すららで学習をする目的を「不登校」「発達障害」など複数選択できて、選んだものの詳しい資料が届きます。
スタディサプリとの比較
無学年式で、タブレット学習というと類似教材として「スタディサプリ(▶︎スタサプ )」が思い浮かびます。
すららにあって、スタディサプリにないものは、何か?
スタディサプリは授業動画なので、流しっぱなしであるのに対し、「すらら」は、キャラクターが解説してくれている途中に例題を出したり、問いかけたりして、学習者が選択肢から答えを選んで答えることで、授業に参加できます。
動画を見ているだけだと集中力が続かなかったり、飽きたりしてしまいがち。
適度に解説授業に参加できることで集中力を持続させ、理解できるのがすららの特徴です。
解説してくれるのはキャラクターですが、途中の質問に学習者が答える双方向の刺激があります。
進路相談もできるコーチがつく
すららは、入会すると一人一人に「すららコーチ」がつきます。
その「コーチ」は普段塾講師をしている方や、不登校や発達障害に関する専門家の方が多いようです。
録画された「架空コーチ」とかではなくて、実際の「人」であるコーチががお子さんのケースに合わせて学習設計をたててくれます。
このコーチは子供に対して勉強を教える先生ではなくて、親に向けたフォローのためのコーチだそうです。
しかも、居住地ができるだけ近いコーチをつけるように配慮してくれるようで、そのエリアの志望校相談なんかもできるそう。
または、「不登校の場合は、不登校に理解のあるコーチを」とか配慮もしてくれて、保護者の気持ちにコーチが寄り添ってくれるなど「親の」フォローをしてくれるそうです。
不登校とか親も精神的にしんどいことが多いと思うんですよね。
そういったところを「すらら」の方はとても理解していらっしゃる印象でした。
学校に出席扱いにしてもらう件も、すららの会社の人も一緒に働きかけてくれたりだとか、心強い存在になりそうです。
すらら、好印象。
説明会で、すららについて詳しく知ることができたのですが、一番の感想が
「なんか民間の会社が、子供の学習支援だとか、特性のあるお子さんをお持ちの親御さんに対する精神的な支援だとかの社会的意義のあること、国や地方自治体がすべきことを代わりにやってくれてるみたいだなぁ」
でしたね。
不登校の子どもに対する学習支援とか、本当は国とかがするべきだと思うんですよ。
タブレット配ったから、もういいでしょ?という感じじゃなくて。
タブレット配布されても、家庭学習には何にも活用されていないの、多分うちの小学校だけじゃないと思うんですよね。
すららの代表の方のインタビュー記事を読んだら、
「所得格差と教育機会格差の負のスパイラルを断ち切る」
という理念が紹介されていて、めちゃくちゃ共感しました。
説明会で詳しく話を聞いて、私はすららの印象が、すごくよくなりましたよ!
「うちの子に合うかも?」
「もう少し詳しく知りたい」
って方は無料の資料をしてみてはいかがでしょうか?
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