プロレスラーのジャガー横田さんが息子さんの中学受験について書いた本「父と息子VS.母のお受験バトル 偏差値40台からの超難関中学への大挑戦」を読みました。
「何かの頂点を目指す場合、成功哲学は、分野は違えど共通することは多い」
という感想を抱きました。
本の内容
この本はテレビ番組の長期密着ドキュメント企画として放送されていたものを本としてまとめたもののようです。
お父さんと同じようにお医者さんになりたいとのことで偏差値71の広尾学園を目指すことになったようです。
小6の夏に偏差値41で、そこから半年の受験勉強で合格を目指す、一般的な道筋とはかなり違った道を辿っています。
(私はテレビ番組は見ておらず、本を読んだ内容を元に書いています。)
プロレスと中学受験の道は同じ?
お父さんはお医者さんのようで中学受験をする家庭としてはすごく王道な感じがしますが、 「お母さんがプロレスラー」って、なかなかないレアな環境ですよね。
中学受験に関する本をお母さんである人が執筆するというのは佐藤ママなどであるかと思うのですが、そういった方たちとは子供の勉強サポートに対する雰囲気ももちろん違います。
中学受験の色んなことをジャガー横田さんが自分自身のプロレスのことと置き換えて考えているのが面白いなと思いました。
そして、置き換えて考えても、大体通じるんですよね。
たとえは息子さんが休みの日に1日8時間勉強していることについて、ジャガー横田さんもプロデビューするまでは1日8時間練習していたことを重ねて「何かを得るにはそれくらい費やさないといけないんだ」とか。
教える人と教えてもらう人の立場などの考え方も自身のプロレスラーとしての立場と置き換えて振り返っていたりします。
成功哲学って、活躍する分野が違っていても、通じるところがとても多い。
本に書かれていたのは
「絶対に諦めない」
「勝つために人一倍努力する」など。
「1位と2位の差は想像以上に大きいです。
これはトップに立ったことのある人間にしかわからないことですが、1位になると見える世界が全く違います。
私も世界チャンピオンになった事で、人生が変わったし、それによって自信を持つことができました。」
(本「父と息子VS.母のお受験バトル」より引用)
など、たくさん努力をして結果を出した一握りの人間しか言うことのできないセリフも出てきて、かっこいいなと思いました。
お母さんであるジャガー横田さんが自分の人生全て捧げて子供の中学受験にべったりにならずに、中学受験当日に仕事(プロレスの大会に出場)を入れていて、それぞれの場所で全力を尽くすという方針なのも素敵だなと思いました。
「ママもやるべきことをやるから、お前もやるべきことをやれ」と言ったそうです。
夢を叶える方法
志望校の学園祭に行くというのはモチベーションを高めるうえで王道ですが、
志望校の文化祭に行き見学するだけでなく、
「文化祭での色々な光景を写真に撮ってくること」
というのが書かれていました。
それって中学受験だけに限らず「書く夢を叶える方法」としてよく言われている「自分がそこにいるところを想像する」というのを強化する役割があると思います。
「そこにいることを想像することで、それに必要なことがわかるようになり、そのための努力もできるようになる」というような…。
家に戻ってからもその時の写真を写真立てに入れたり、自分の部屋に飾ったりしていたようで、 とても良い方法だと思いました。
これも成功哲学、他にもスポーツなどにも応用できることです。
「父と息子VS.母のお受験バトル」の本は一つの家庭の中学受験に関するエッセイを読むような気持ちで読めば楽しいと思いますよ。
お医者さんとプロレスラーのご夫婦ということで金銭的に余裕もありますし、家庭教師を時間を惜しまずつけたり、医師であるお父さんが勉強を教えたりして、受験勉強開始が遅かったハンデはあるものの、いい環境が整っていたと思います。
最後の模試は偏差値46まで上がったものの、大逆転とはなりませんでしたが、それでも子供が成長し、中学受験をして良かったと心から思っている様子が伝わってきます。
他にも中学受験などに関する大人向けの本のレビュー書いています。
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